床下の構造はどうなっている?
皆さまこんにちは!
前回、縁の下の力持ちで「束石」をご紹介しました。
では、束石の上にどのように柱を立てて、家を支えているのでしょうか?
配置の順番は、下から束石 → 束柱(床束)→ 大引き → 根太 →床材となっています。
●束柱(つかばしら)●
「束柱(つかばしら)」とは、1階の床下にあり束石の上に設ける短い柱のことです。
床束(ゆかづか)とも呼ばれているようです。
大引きを支えることが目的で、束石やコンクリートの上に設置することで受け止めさせる垂直材のことです。
90センチ角程度の木材を使うことが一般的でしたが、どうしても乾燥収縮を起こしてしまう問題があります。
乾燥や収縮による床鳴り、腐朽・白アリ被害の防止などから、昨今では簡単に調節や施工をすることができる
プラ束や、鋼製束といった物へ変わっていったようです。
施工という面から考えても、木製の束柱(床束)は微調整に非常に多くの時間を割くことになります。
その点でも、調整が容易になることから、工期の短縮に大きな効果を与えるようになりました。
プラ束は、合成樹脂手できている物であり、大引きを簡単に受け止める受け口があります。
鋼製束も同様に回転させるだけで高さ調節できる構造となっているようです。
プラ束も鋼製束も、「施工が簡単」「腐らない・シロアリ等の害虫被害にあわない」などの特徴があります。
鋼製束
プラ束
●大引きと根太●
【大引き(おおびき】
大引きとは、床板や根太を支える横材のことです。
目に見えない部分に配置する建材のひとつですが、
力を地面に伝えて1階部分を支えるという大切な役割を持っています。
床の下地である根太のすぐ下に大引きがあり、さらにその下には床束、基礎が敷かれています。
床組を構成する部材の中では、ちょうど中間くらいに位置しています。
大引き自体は通常9センチ角から、12センチ角ほどの丈夫な木材を用いて作られます。
また、湿気に強い素材であることも重視され、主にヒバ、ヒノキといった木が使われます。
押し入れや縁側のような床の短い場所を除き、ほぼすべての床下に配置されている重要な部材です。
【根太(ねだ)】
根太とは、床を支える補強部材のことです。
大引の上に、垂直に交わるように取り付けられます。
根太は床材を支え、床にかかる荷重(家具、住人、装飾など)を受け止め、
床材からの荷重を均等に床の骨組みに分散させます。
これにより、床は安定性を保ちながら使用できます。
根太は床を支える役割をしているので、強度が高く耐久性もある木材でなければなりません。
この条件に適していることでよく利用されているのがヒノキとヒバで、次いでよく使われるのがスギとベイマツです。
床下は湿気がこもりやすいので、大引きや根太をはじめとした床下の部材を守るために、
建築時には床下の換気の確保は重要なポイントになります。
昔は床下に換気口を設けた家も多かったのですが、
最近だと基礎と土台の間に目に見えない隙間をたくさん作って、
換気を確保するケースがほとんどのようです。
人間、家具・電化製品、家自体の重さをそれぞれの建材に分散させて
支えていることが分かりました(*^-^*)
ご自宅の床下点検口や、換気口がどこにあるかご存知ですか?
興味のある方はご自宅の床下を覗いてみてください!
シロアリ被害や湿気などで、柱がもろくなっていないか
確認してみるのもいいかもしれませんね(^^♪