縁の下の力持ち、束石とは?
皆さまこんにちは!
住宅の縁の下の力持ち、「束石(つかいし)」について知っていますか?
「どこにある物?」「どのような役割をしているのか?」などなど
束石についてご紹介いたします!
●束石(つかいし)とは●
束石とは、1階床下で床束を支える部材のことです。
基本的には木造建築の床下に、一定の間隔で配置されます。
床束というのは床の重量を地面に伝える柱のことですが、
木でできているために湿気に弱いといわれています。
地面の水分を吸ってしまうと腐るリスクがあるのです。
床束を直に地面に置くと、設置面積が狭く沈み込んでしまう可能性も。
これらの問題を解決するために活躍するのが、束石です。
床束を束石に載せることで地面の水分から遠ざけ、さらに設置面積を広げることができます。
ただ、現在の新築では基礎工事の発展とともに
使われる機会が減ったともいわれています。
●束石の役割●
束石は、一般的には木造建築の床下部分に、一定の間隔で配置されます。
床束を束石に載せることで、木製の柱を地面の水分から遠ざけることができます。
さらに設置面積を広げるのにも役立ちます。
もともとは、石で作られていましたが、現在ではコンクリート製が主流です。
●束石の種類●
【羽子板付束石】
羽子板付束石は、束石の上部にプレートがついたものです。
床束を載せたとき、ビス等で固定できます。
羽子板が付いていない場合、柱の重さによって固定力を得るものになります。
【コンクリートブロック】
束石だけでなく、多目的に使われるのがコンクリートブロックです。
コストが安いため、手軽に利用することができます。
また穴部分にモルタルを入れることで、強度を増すことも可能です。
【ピンコロ】
ピンコロは、コンクリートの四角いブロックです。
束石以外にも使用されることがあります。
【平板】
平板はコンクリートでできた板です。
平らなため設置面積が広く、柔らかい地盤でも沈み込みにくいのが特徴です。
【穴あき束石】
穴あき束石は、床束などの穴にはめることで固定できる束石を指します。
ただし、穴部分に水がたまると、柱の腐食につながる可能性があります。
そのため、水が抜けるための穴が設けられているものもあります。
●束石の現代での使われ方●
木造住宅などの建物に束石はとても重要なものであることは
お分かりいただけたでしょうか?
ですが、昨今は基礎工事も発展しており従来通り束石が使われることは、減ってきているようです。
現在では、建物の基礎部分よりも以下の例で使われることが多くなっています。
【ウッドデッキの基礎】
ウッドデッキは独立基礎という方法がとられていることが多いです。
独立基礎とは、柱ごとに基礎石を置き、個別に柱を支える構造を指します。
比較的手軽に作れるため、DIYなどで作る方もいます。
外に設置されているウッドデッキは風雨にさらされるだけでなく、
地面からの湿気で腐食しやすい部分です。
そのため、束石などで補強する必要があります。
【カーポートの柱の埋め込み部分】
カーポートの柱は細いため、設置面積が小さくなります。
そのまま設置すると柱が沈み込む可能性があるため、束石が必要です。
ただし、束石部分が地面から出ていると危険とされており、
基礎の穴を掘ってその中に束石を埋め込む方法がとられることが多いです。
【ブロック工事の地中の使用】
ブロック工事の基礎工事に使用する方法です。
ブロック工事は、コンクリートブロックを積み上げたあと
フェンスを設置するため、基礎工事がとても重要です。
地中に使用する際には砕石を敷き、転圧して強固な路盤を作ったあと充分な厚さまで充填します。
建物の基礎部分だけではなく、別の場所でも活躍している束石。
昔の木造住宅の床下や、身近なウッドデッキなどだけではなく、
意外と知らない場所などで、束石が役に立っているかもしれません!!
束石を意識して探してみるのもいいかもしれませんね(*^-^*)