家を建てるなら知っておきたい扉の種類について~ Part 3 ~
Part 1からご紹介している扉の種類についてですが、
今回、Part 3では、引戸の種類と特徴をご紹介いたします!
●引戸の種類●
引戸(ひきど)は、開閉する際に横方向に引っ張ることで動くタイプの戸です。
一般的に、戸の枠にスライドさせることで開閉を行います。
スペースの節約や使い勝手の良さを追求する場合にも適しています。
材料としては木製、アルミニウム、ガラスなどが一般的に使用されます。
デザインや機能に応じて、適切な片引き戸を選ぶことができます。
1.片引き戸
片引き戸(かたびきど)は、片側から引っ張って開閉するタイプの引戸です。
戸の枠に取り付けられたレールやガイドを使って、戸がスムーズに引き出されるようになっています。
片引き戸は、一方向にのみ開くため、狭いスペースや通路に適しています。
開閉する際は、動作が少ないためお年寄りでも操作がしやすいのが特徴です。
2.引き込み戸
引き込み戸(ひきこみど)とは、戸をスライドさせて壁の中に引き込むタイプの戸です。
戸を開いた時には、戸が見えなくなります。
壁の中に扉が収まることでスッキリした印象になり、壁際に家具を置きやすいです。
2枚以上の扉を収納するには、壁の厚みが必要です。
壁の中にホコリやゴミが入ると、掃除がしにくいといった点もありますので注意が必要です。
3.引分け戸
引分け戸(ひきわけど)は、開閉時に戸を横方向に引いて分けるタイプの戸です。
2つ以上のパネルが連結されており、それらを引くことで開閉を行います。
引分け戸は、大きな開口部をスムーズに開けたり閉じたりするために使用されます。
使われている材質には、木材、金属類、ガラスなどがあります。
1本のレールの上に戸が2枚はめ込まれているため重なることはないのが特徴です。
一般的には、広い出入り口やベランダなどで使用されることが多いです。
また、部屋間の仕切りをしたいしたい時などはパーテーションのように設置することも可能です。
4.引違い戸
引違い戸(ひきちがいど)は、開閉時に戸を横方向に引きながら重ね合わせるタイプの戸です。
2つのパネルが互いにスライドして開閉されます。
開口部のどこからでも出入りが可能なので、生活の動線を自由にレイアウトできるのが特徴です。
引違い戸は、室内や室外の出入り口や仕切りに使用されることがあります。
和室などでは、3枚や4枚といった引違い戸が使われることが多いです。
引違い戸だけでも様々な種類がありますね!
引違い戸になくてはならないのが、レールです。
●引戸のレールの種類●
1.レールタイプ
レールタイプは、床に敷いたレール上で戸をスライドさせます。
室内引き戸のなかでは一般的なタイプで、襖や押入れなどでよく見られるタイプです。
最近ではレールと床の段差が小さく、フラットなものもあります。
【V型】
レール全体を床の中に堀り込んで取付けるタイプのレール及び戸車です。
レールの堀込み深さは比較的深くなります。
【Y型】
Y型は、車が外れにくいようにレールに脱輪防止溝を設けてあり、戸車もそれに対応した形状になっています。
【T型】
T型は、レールはやはり堀込みになりますが、脱輪防止兼戸車走行ガイド溝の部分のみが堀込みとなり、
戸車が走行する接地面は床の上に出ています。したがって堀込み深さが比較的浅くて済むタイプです。
2.上吊りタイプレール
上吊りタイプは、天井・壁の上部にレールをつけ、戸を吊るしてスライドさせる室内引き戸です。
床にレールがないため掃除がしやすく、つまずく心配がないなどのメリットがあります。
車椅子での移動もスムーズになるので、バリアフリーにしたい方におすすめです。
ですが、床と下の間仕切りの間にすき間ができるので、気密性が低くなって冷暖房効率が悪くなります。
レールの支えがないので、ちょっと触ったりぶつかっただけで間仕切りが揺れて安定性に欠けます。
吊車には常に戸全体の重力がかかっているため、レールタイプよりは壊れやすいと言われています。
Part 1から建具の紹介をしてきましたが、少しでもお役に立てたでしょうか?
新築やリフォームをお考えの方は、生活動線を考えながら
『どんな建具を使おうか?』なども考えてみるのも良いかもしれません(^^♪