安全かつ安心して・・・

2020年7月22日

高齢者の方にとって、浴室は自宅のなかで転倒のリスクがいちばん高い場所です。

今回は、そんな浴室のリフォームに関連したお話しをさせていただきます。

 

5月の下旬、お風呂のリフォームをしたいという相談があったので、お話しを伺いにお宅へ訪問しました。

相談者は、Y様という80歳代の女性の方とY様の娘さんでした。

Y様は、おひとり暮らしで、肩や膝に持病があり、入浴することに困っていらっしゃいました。

さっそく浴室を拝見させていただきました。

浴槽は深く、床は滑りやすいタイル張り。扉は重い引き違い戸で、脱衣場と浴室との敷居には10㎝程度の段差がありました。

おひとりで入浴するのが少しずつ難しくなってきたそうで、お風呂のリフォームを決められたそうです。

ちなみに、Y様は介護保険の認定を持たれていたので、その介護保険で使える補助金制度を利用してリフォームを進めることになりました。

それぞれ専門職による現地調査、見積りやプランの確認など細かな打ち合わせを経て、一度ショールームを見学することになりました。

見学当日、Y様は膝が悪く長時間歩くの困難だったので、Y様の代わりに娘さんがショールームに来られました。

そこで、最終的な打ち合わせなどをさせていただき、あとは日程を決めるだけです。

 

補助金の申請手続きなどもありましたが、予定としては7月中旬には工事が終わるように、段取りを組んでいきます。

 

まずは、既存浴室の解体から。

タイル床や天井、間仕切り壁を壊し、浴槽や扉の撤去。壁に張られていたタイルも落とし、ユニットバスが組めるスペースを確保しました。

※窓サッシは、そのままにしてほしいというY様のご希望があったので残しました。

解体が終わった後、Y様が少し淋しそうな表情を浮かべていたのが印象的でした。

解体が終わると、ユニットバス設置に必要な給排水の配管工事や電気工事、コンクリートでの基礎工事を行っていきます。

そのほかにも、大工さんや内装業者など、多くの職人さんに関わってもらい、浴室リフォームは完成に近づいていきます。

 

そして、9日間に及ぶ工事が終了しました。

浴槽はまたぎやすいように落差が減り、床も滑りにくい材質に変わりました。

扉は開口の広い軽い片引き戸に変わり、脱衣場と浴室との敷居段差はなくなりフラットになりました。

転倒予防や負担軽減のための手すりも付きました。

 

新しくなった浴室を眺めているときのY様の表情は、少し気恥しそうなものでした。

 

今回、浴室をリフォームさせていただきましたが、

Y様のお身体への負担が少しでも軽くなれば、そして安心して入浴ができるようになればと願っています。

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