緊張と緩和
2020年5月30日
5月20日、K様邸の建方と上棟式が行われました。
「建方」とは、木造の家で、基礎の上に柱や梁を組み上げて、屋根を葺けるようにするところまでの工事のことを言います。
この日現場の空気は、朝から緊張感と高揚感に包まれていました。
安全第一が絶対条件で、それでも夕方には上棟式が行えるよう最低限の工程までは完了させておかなければならない。
普段は温厚な大工たちの表情も、どことなく険しいものに見えました。
入念な打ち合わせを行いながら、午前中の作業は順調に進んでいきました。
午後になり、大工たちの表情も少し疲れを見せ始めました。
しかし、集中力は高まっていき、作業のピッチはどんどん上がっていきます。
1階の柱が立ち2階へ、そして屋根の上へと上がっていく大工たち。
現場には時折大きな声が飛び交います。
少しずつ日が暮れ始めたころ、現場にK様ご家族が来られました。
一緒にいたお子様たちが、これから完成していく家を見上げて、嬉しそうな、それでいて少し気恥しそうな表情を見せました。
そして、その子たちの喜んでいる姿を見て、指揮を執っていた大工の表情は、この日初めて優しい表情に戻りました。
この日を無事に迎えられた喜びと、一日何事もなく安全に作業を終えた安堵の表情だったのでしょう。
もしかしたら、一番嬉しかったのは、この場にいた誰よりもその大工だったのかもしれません。
これからも大工や職人たちは、完成に向けて素晴らしい仕事をしていきます。
家の完成は終わりではなく、K様ご家族の新しい生活の始まりになります。
素晴らしい家にしていくのは、K様ご家族みなさまの深い絆であり、お子様たちの笑顔だと思います。
笑い声の絶えない家になりますよう、カサセイホームズ一同心より願っています。