【建築用語】敷居と鴨居
もうすぐ10月ですね。
昨年から続く値上げですが特に2023年は過去最大の値上げラッシュになるそうです。
そして今、節約疲れで消費マインドが減少傾向になっているようです。
物価が上がっても、賃金が上がり⤴購買意欲も上がり⤴経済が良い循環になるといんですけどね~
さてさて、話は変わりますが皆さんのご自宅には敷居・鴨居はありますか?
今回は最近の家ではあまり見かけなくなった敷居と鴨居についてご紹介します。
敷居(しきい)
敷居とは、襖や障子など建具を立て込むために開口部の下部に取り付けられた、溝が彫られた部材のことを言います。
通常敷居は木製で建物内と外を区別しまた畳の端を支える役割を果たします。
また敷居にはレールとしての役割があるため、滑りやすさも大事になってきます。
鴨居(かもい)
鴨居は、和室で障子や襖などをはめ込むための上部に取り付けられた溝を掘られた横木を指します。
襖など戸をはめる際に、先に上側(鴨居)に戸を差し込んでから下側(敷居)をはめて取り付けます。
ちなみに鴨居の言語には、下に敷いてある『敷居(しきい)』に対して、上にあることから『上居(かみい)』と呼ばれたものが変化したとする説があるそうです。
「鴨」の字があてられたのは水鳥の鴨が由来です。
家が火事に遭わないようにと願いが込められていると言われています。
《鴨居の種類》
○差鴨居(さしかもい)
「差鴨居」とは、鴨居と違い構造材に直接溝を掘って建具のレールにしているもの言います。
横架材を鴨居にしているため通常の鴨居に比べて成〈せい=高さ〉があるのが特長です。
差鴨居は主に「大黒柱」とペアになります。
差鴨居が構造体として機能するため柱の数が少ない広間など開口部に用いられます。
古民家には必ずと言っていいほど使われています!
○無目鴨居(むめかもい)
「無目鴨居」とは鴨居と同じ位置に付けられた横木で溝のない鴨居の事をいいます。
化粧材としても用いられるもので、障子や襖など建具を入れることがないため溝が彫られていません。
通路や建具のない開口部などにあり、上部の垂れ壁や小壁の下端に化粧材として付けられることが多いようです。
○付け鴨居(つけかもい)
「付け鴨居」とは鴨居に似せた化粧材のことを言います。
鴨居と同じ高さに付ける部材ではあるが、開口部がない壁面に取り付けるものになります。
鴨居の延長線上の壁面に取り付けることで、アクセントや高級感を出す役割があります。
今の新築では見かけることが少なくなった「敷居」「鴨居」!!
造作大工の知恵や技により加工・取付が行われています。
敷居・鴨居のお部屋がありましたらよく眺めてみてくださいね(^^♪